「賢者の愛」山田詠美

 

賢者の愛

賢者の愛

 

 

賢者の愛、発売されてすぐ購入したのだけど読まずに置いたままだった。(他の読みかけの本たちに申し訳なくて。マジで。)

 

山田詠美は私の青春であった。大好きな作家さんなのよ。

私に初めて「本が面白すぎて寝られない」というものを体験させてくれたのは山田詠美の「アニマル・ロジック」だった。今でも大好きな作品。(そういえば久しく読んでいないから読みたいなー!)

中学生時代に「なんだか眠れないから分厚い本を読めば眠くなるだろう」と「アニマル・ロジック」を読み始めたら止まらなくなってしまって夜中三時四時まで起きていた記憶がある。半分読んで無理矢理寝た。めめりもさんはそのくらいの年齢のときにそんな時間まで起きていたことなんて一切なかったのだ。サンタクロースを待っているときだって零時前には弟と二人で眠りこけていた。(まあそれはもうちょっと小さいときだけれどさ。)

そんでたぶんこのエピソードは一生忘れないであろう。自分の子供が出来たり産まれたり大きくなったりしたらいずれこの話をするだろうなー。いい話だと思う。

 

元はと言えば「ぼくは勉強ができない」を読んだのが始まりだったように思う。

 

中学生のころ、私はこれを皮切りにいろいろな本を読んだのだけど読んだ覚えがあるのは山田詠美の作品ばっかりだ。図書館にもよく通っていたので適当に借りて読んだりもしていたのだけどほとんど覚えていない。

中学生の記憶って言ったら、ひたすら本を読んでいたことと友達がいなくなったことだろうなあ。話す人間はいたけれど、私はぐんぐん孤立していた。あれ、何でだったんだろう?

本を読んで授業中に眠りこけて掃除時間になっても誰も起こしてくれなかったことをいまでも覚えているな。あのときになにか全て悟った気がした。だって友達やなくても普通に起こすやろ。友達とかそれ以前にすらなれなかった私。

やんちゃしていたわけでもないのにコントロール出来ない私を教師さんたちが持て余し始めていたし、それを周りも感じ取っていたのだろうな。空気を感じ取るには充分な年齢になっていたものね。

 

話が逸れたけれど、そんな感じで私の中の山田詠美=読書=中学生は拭っても拭いきれない。

 

かといってつらい気持ちになるわけでは一切ない。

「私の青春」である。

 

 

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昨日のことだけれどこれ読み終わってからの山田詠美だったので。文学!!!という感じがした、でも山田詠美ってこんな感じだったっけ?

谷崎潤一郎の「痴人の愛」をモチーフにしているからこんな感じなんかな。ちなみに「痴人の愛」も私は大好きだよ。

 

文学!だけどさくっと読めるので読む時間がある人には是非読んで欲しい。なんだかんだいって「さくっと読める」というのは大事。

 

あでも最後のほうは割と苦しいかも。

んーなんとなく本でも読もうかな?って思ったときに、思い出してくれたらちょっと嬉しい。

 

そんな感じ。以上。 

アニマル・ロジック

アニマル・ロジック

 

 

 

ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

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